楽器の説明
佐原囃子を演奏する際に使われる各楽器の説明のページです。 江戸崎囃子連は、「佐原囃子」「あんば囃子」を中心に演奏する為 基本的には「佐原囃子」に準じた楽器を使用します。
摺り鉦(すりがね)
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青銅製の皿型のかねを、摺り棒と呼ばれる、木の棒の先に鹿の角を加工して 付けたもので叩いて鳴らしたり摺るようにして鳴らします。
楽曲を聞いていると、アクセントのように聞こえますが、演奏のすべてにおいて 使用され、常に曲の調子に合わせて鳴らすために、それぞれの楽曲や楽器の流れ を熟知し、経験とセンスが必要な難易度の高い楽器です。
笛(篠笛)
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笛は基本的に七孔の篠笛で、長さによって音色が違い、佐原囃子を演奏する際は主に 四本調子~六本調子程度のものが使われますが、江戸崎囃子連では「四本調子」を使用しています。 ※調子は、数字の番手が大きい程高い音色になります。 現在、江戸崎囃子連では笛師が10名程所属しています。主に5~6名の多人数で演奏を行いますが 曲によっては一人(一丁笛)で演奏することもあります。
付締太鼓(つけしめだいこ)
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通称「ツケ」と呼ばれるこの楽器は、大鼓(おおつづみ)と共にお囃子 の中心となります。 曲をはじめるきっかけをリードしたり、「コロガシ」と言い曲の流れに 沿って革の表面を転がすように叩いたりします。 また繊細なテンポを刻んだり強弱のメリハリなどたたき方によって表現 を変化させて、楽曲の曲調に厚みをつける役割をします。
大鼓(おおつづみ)
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皮の中心部をバチで軽快に叩いて鳴らす楽器です。
お囃子のリズムをとる中心的な役割をし、曲の変わり目の間合いや、きっかけを 司る重要なパートです。
革は馬や牛の皮を使用し小鼓に比べて重厚な造りになっており、竹製のバチを使用 します。 「おおかわ(大革)」と呼ぶことが多いです。
小鼓(こつづみ)
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一般的に良く知られた楽器で、歌舞伎や能楽でのお囃子で 使われているものと基本構造は同じです。 上記の大鼓に合わせて打てば響くように演奏され、お囃子 の心地よいリズム感を演出します。 革と胴は「調べ緒」と呼ばれる麻のひもによって組み上げら れており、これを握ることにより革の張りを調整し、叩いて 響かせます。一見簡単そうに見える楽器ですが、湿度や温度 季節などにより音色も変わり、調整に非常に技量を要する楽器 で、容易に鳴らすことが困難な「奥の深い」楽器です。
大太鼓(おおだいこ)
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お囃子と聞くと「笛」と同様に思い浮かべられるのがこの大太鼓です。
日本を代表する楽器として様々な使い方がされていますが、佐原囃子の場合では、
曲の種類によってはたたき方を変えたり、打たなかったりと効果的に使用されています。
一般的には派手で躍動感の有る楽器としての認識が強いですが、佐原囃子においては繊細なたたき方をする箇所も多くあるため聞きどころも多い楽器です。
「大胴(おおどう)」という呼び方もします。